頭頸部のファーストチョイス
頭頸部MRI・CTで分かる病気
腫瘍(咽頭・喉頭・唾液腺など)、副鼻腔炎、慢性中耳炎、リンパ節病変など
側頭骨
- CT
側頭骨では微細な骨構造の描出が要求される先天奇形や外傷、慢性中耳炎では第一選択肢はCTと考えます。
一方、病変の頭蓋内進展が疑われる場合や、軟部組織の質的診断にはMRI、特に造影MRIが有用です。
眼窩
- MRI2nd CT
眼窩では第一選択をMRIとし、腫瘍の骨への浸潤や骨破壊などを見たい場合にCTを選択します。
CTは眼窩の微細な骨構造の描出や石灰化、異物の検出に優れます。
一方、MRIは放射線による水晶体被曝がないという大きな利点を有し、冠状断や視神経に平行な任意の断面が得られ、軟部組織の診断、腫瘍の大きさや進展範囲の把握に有用です。
副鼻腔
- CT2nd MRI
副鼻腔のスクリーニングはCTを行います。
CTは副鼻腔の微細な骨構造の描出や石灰化、異物の検出に優れます。
一方、MRIは軟部組織の診断、腫瘍の大きさや進展範囲の把握に有用です。
頚部
- CT2nd MRI
頚部リンパ節病変・甲状腺疾患では触診不可能な深部リンパ節や咽頭周囲のリンパ節、腫瘍の正確な進展範囲の評価にCT、MRIを施行します。
CTを第一選択とし、CTでは評価が困難な咽頭後リンパ節や、骨からのアーチファクトが障害となりやすい鎖骨上リンパ節、血管系の把握にはMRIが有用です。
咽頭・喉頭
- CT2nd MRI
咽頭・喉頭・口腔病変の存在診断のほとんどは視診可能であり、画像診断の役割は主に病変の深部への正確な進展範囲の把握やリンパ節転移の診断にあります。
MRIは腫瘍病変の診断、進展の把握に有用ですが、呼吸や嚥下運動により画像の劣化を来たしやすく、従って検査の第一選択はCTとなります。
また、病変の骨浸潤、特に頭蓋底浸潤の有無の評価には骨条件表示のCTが有用です。
唾液腺
- MRI
唾液腺におけるCT、MRIの主な適応は腫瘍性疾患です。CTは石灰化の検出能は高いが、腫瘍の局在、特に耳下腺腫瘍における顔面神経や深部の周囲組織との位置関係の把握には、MRIが優先されます。
腫瘍の場合はMRI、炎症の場合はCTを選択します。
画像検査センターについてImage Inspection Center
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